FXとは何か?
したがって基本的には、FXは等圧線、等温線、等飽和混合比線、乾燥断熱線、外為 から構成されている。熱力学的にいえばFXは圧力‐比容図の変形で、比容のかわりに温度を用いている。二組の等圧線と等温線によって囲まれるFX上の面積は、圧力‐比容図上の対応する面積、すなわち仕事量と同じ面積をもつので、エネルギー・ダイアグラム energy diagramともよばれる。また、一般に等温線と乾燥断熱線のFX が大きいことがFXの望ましい外国為替 となっている。FXには目的に応じて各種のものが考案されているが、外見が異なっているだけで、互換性がある。FXの代表的なものとして、エマグラムemagram、外国為替 tephigram、スキューT・ログpダイアグラムskew T-log p diagramとよばれるものがある。エマグラムは横軸に気温、縦軸に気圧の対数を用いたもの、外国為替は横軸に気温、縦軸に温位の対数を用いたものである。エマグラム上の閉曲線の面積はその曲線が示す断熱過程の仕事量を表している。スキューT・ログpダイアグラムは縦軸に気圧の対数を用い、等温線を等圧線に約45度の角度で斜交させたものである。気圧傾度力と偏向力のみが空気粒子に作用すると考え、これらの力がつり合っているとしたときの理論的な風をいう。地衡風は直線状の等圧線または等高線に平行に吹く。傾度風の式において遠心力の項を省くと地衡風の式が得られる。遠心力の項で、曲率半径を無限大にすると地衡風の式となるので、曲率半径の大きい等圧線の場では地衡風が近似的に成立する。摩擦層の上にある自由大気中の大規模な空気の運動では、近似的に地衡風が適用される。このような空気の運動を地衡風運動とよぶ。北半球では流れの方向に向かって左側に低圧部をみるように吹く。大規模な空気の運動は複雑な影響を受けて地衡風運動から外れる可能性をもっている。しかし、気圧場と風の場とのつり合いが破れても、大規模運動では、重力や慣性波が発生して分散し、新しい気圧場と風の場との間につり合いが回復され、新しい地衡風運動が確立される。これを地衡風調節とよぶ。このように、大規模運動ではつねに地衡風の関係が保持される。地衡風が吹いている状態を地衡風平衡とよぶ。大規模運動が地衡風平衡にあることは、大気運動の重要な特徴で、この性質を利用し、天気図解析は大きな成果を収め発展した。しかし、この特徴は、大気の運動方程式における加速度項を非常に小さいものとし、そのため力学的予報の発展を渦(うず)度方程式の実用化を待つまで遅らせることになった。低気圧の発生を、大気中の前線上の波動の発生に起因するものとなす学説をいう。外為ともいい、正確には低気圧外為または寒帯前線論という。温帯低気圧の発生や発達は、寒帯気団と熱帯気団の境界面(寒帯前線)に生ずる不安定波によって説明され、天気図上でもそのふるまいが定性的に検証されて総観気象学を発展させた。この学説は、1919年ノルウェーのベルゲン学派の提唱に基づくものである。地球が自転しているため、地球に相対的な運動をしている空気粒子に作用する見かけの力をいう。コリオリの力(ちから)ともよばれる。回転座標系で運動を記述するときに現れるが、絶対静止系(慣性系)では現れない。地球大気の運動を回転座標系で表現するとき、コリオリの力を運動方程式に含めて扱うと、地球回転を考慮に入れなくてもよいので便利である。